samehada_restartの日記

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オシロスコープ TDS-210 の修理

久方ぶりに手持ちのポータブルDATの動作確認をしていたら、そこからマイクロプラグ変換ケーブルの再構築へと派生。昔作った変換ケーブルはマイクロプラグ部を分解再構築していたのだが配線処置が難しく納得できるものではなかったので売却処分し、新たに作り直すことに。そして、その材料入手で DISCMAN や WALKMAN へと飛び火するという藪蛇状態。

ヤフオクを見ていて、思わず「買ってはいけない」をしたくなるような出し物もあったが、愚痴になってしまうので自重。

今は WM-DD2, WM-DD33 といった DD機 を動かして遊んでいる。いずれも円高時に個人輸入して修理したもの。数年放置していたが問題なく動く。センターギアの割れ対応を補修でなくギア交換で対応したことが良かったのだろう。当時からWM-2含めてギア割れ補修品が出回っていたけど、おそらくは再発してるのでは?と予想。

各部材に相応の歪みがあるのか、FF/REWの動作音がうるさかったり、FF終了時にギアが空回りして自動停止できなかったりする事もある。しかしながら、その再生音が全てをカバーする。DD機は廉価オートリバース機では得られない至福の時間を提供してくれる。

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一時期、中古のDATテープを探して入手していたのだが、やはり自身の環境とパスが合わない物もある。
この中古テープ探しは、他の人の嗜好を知りたいという下衆な考えもあるのだが、元々は、1995年頃にNHK-FMで流れていた 小澤征爾ウィーン・フィルアルプス交響曲ザルツブルグ音楽祭か?)の録音テープを探すことが目的だった。
このアルプス交響曲はライブ録音だったと思うが、ライブならではで、壮大にTrpが落ちていたり(疑惑であるが)となかなかに面白かった記憶がある。しかしながら、主ターゲットは一緒に放送された(はずの)プルチネルラ(組曲)である。当時、たまたま(DTC-55ESだったかで)録音していたのだけど、色々とあってそのテープを紛失してしまった。
なかなか見つからず半ば諦めていたのだけど、ウィーン・フィルでなく水戸室内管の録音だったのか?PhilipsからCDが販売されていたのを(今更)知ることに。

https://www.hmv.co.jp/artist_-オムニバス(管弦楽)_000000000065307/item_ビゼー:交響曲、ラヴェル:クープランの墓、パヴァーヌ、ストラヴィンスキー:『プルチネッラ』組曲、他-小澤征爾&水戸室内管(2CD)_6082215

中古品しか手に入らないで、元来のPhilips版の(単なる)CDを入手。リハーサル録音なんて要らないのだけど、丁度メルカリにあったもの。

聴いてみて、いかんせん古い話なので忘却の彼方であるが、違うような。演奏(楽器の響き)自体は良いのだけど。

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本題

TDS210。テクトロニクスの古いオシロスコープである。
数年前に中古品をオークションで入手したものである。校正が必要となるような使い方はしないので「校正なんぞクソ喰らえ」と。性能的には最近のものに数段劣ると思うが、その使い勝手の良さ(軽さ、ファンレスでの静粛さ、テクトロの操作性)で愛用していた。

この1~2年ほどは、色々と気力も失せ、使う事も無く放置していた。

2023年10月某日

TCD-D7のテープパス調整のために久しぶりに使おうとしたら、液晶がダメになっていた。ヤフオクなどに同じような症状の物が出品されたりするので、よくある問題なのか。

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※写真は取り外した液晶ユニット

取り敢えず、テープパスは「かろうじて見える」波形を見て適当に合わせた。しかしオシロスコープをどうするかという宿題ができた。

 

10月25日

滅多に使わない物に数十万円も払えないので中古品を探すことにした。けれどもRIGOLの安価な製品なら新品でも良いかも、と悩む。

そんな時に、AliExpressで TDS210/220 の交換用液晶が売られていることを発見。正直、AliExpressは持ってない物を出品したりする業者もいて信用できないので悩む。

結局、ダメ元で買ってみることに。評価の良さげなところから購入。約7400 円也。

 

10月31日

到着まで2週間以上かかると想定していたが、1週間ほどで届いた。
船便+シンガポール経由でなく、航空便でダイレクトに関空に。国内配送はヤマト運輸が担当。郵便局が国際郵便物を扱うと不在持ち帰りがデフォルトになり面倒が多いから助かった。

さっそく交換してみる。コントラスト調整用の抵抗(6.81kΩを4.51kΩ以下に交換推奨...よく調べるものだ)は交換しなくても、コントラスト調整はできるし視認性も問題ない。ただしコントラスト調整の範囲が狭い。

抵抗値を変更することにしたが、表面実装の抵抗を購入するのはもったいないので、手持ちの小型金属皮膜抵抗(10kΩ+1.8kΩ)を並列に追加して対応することに。理論値4.3kΩ。必要十分な範囲でコントラスト調整できるようになった。

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11月6日

ついでなので、BNCコネクタを交換することに。

以前、両チャンネルのBNCのハンダ脚が折れてしまい、導電性ボンドなどを使用して無理やり使っていた。今回、モノタロウで同形状のBNCが売られてる事に気付き、10%オフ日を待って購入。

www.monotaro.com

11月8日

BNCが到着したので交換。

導電性ボンドがカチカチに固まっていたり、はんだごてを500℃にしないと元のハンダが溶けなかったりと難儀したが、無事に交換完了。
BNC3つ全部ダメになってたと思ってたが、外部トリガ端子は無事だった模様。外部トリガ入力を使わないこと&交換作業が手間という理由で同端子の交換は行わず。

改めて「きちんと見える」画像を見ながらTCD-D7のテープパス調整を実施。
コツは、他所様が録音したテープは使用環境が見えないから、その再生状態を追及しないこと。あと、SONY製品での録音については、新品時に録音したテープ以外は信用しないこと。

残すは折れてるハンドル。以前パテで治したけど、今回分解するためにハンドルを外そうとしたら...パテがカチカチになり柔軟性が無くなっていたのか再び折れてしまった。代替品は無さそうであるし必須ではないので、おそらく治る事は無いだろう。

 

結局・・・

ともかく新しくオシロスコープを入手することはやめた。使用頻度と目的を考えるとTDS210で必要十分である。

DATのテープパスを調整するには不満があるが、新しいものを用意してもデジタルオシロである限りは満足できないような気がする。
巷にあふれてる調整時の写真画像はアナログオシロのもので、デジタルオシロでは同じような綺麗な画像を表示するのは無理と思われる。1~2秒蓄積表示させたりと小細工をすれば近い画像を表示はできるのだけど、それで良いのか?という疑問。

ハンドルは我慢すれば良い。